『英文解釈のテオリア』

倉林秀男先生の受験参考書兼翻訳です。

 

とはいえ、この書籍は受験参考書として書かれたものです。

 

英文解釈とは、

文法と長文読解の橋渡し的な立ち位置のものですが、

どちらの項目とも密接に関連しています。

 

長文を読むには単語・熟語・文法などの知識を固めるとはよく言われますが、

長文を読む際に必要な文法と、文法問題の文法は、微妙に異なります。

 

長文を読む際に必要なのは、

「どことどこが繋がっているのか」と「訳す順番」などの、構造的なものです。

 

最悪、辞書を調べれば単語や熟語の意味はわかります。

が、つながり方や訳す順番は辞書には載っていません。

 

例えば以下の例文を見てください。

(張り付けてあるリンクの書籍とは関係ないです(笑))

新聞のコラムにあったもので、実際のネイティブ同士の会話とのこと。

店員と客の会話で、場所はアパレル等の洋服屋です。

 

  客:May I wear the clothes in the show window?

  店員: !? (←度肝を抜かれた)

 

さあ何故でしょう。

単語のつながり方に起因します。

 

お客は、ショーウィンドウのマネキンが着ている服を試着したい、という意味で言って

います。つまり、in the show window が the clothes にかかっています。

 

で、 in the show window を wear にかけてみて下さい。

「ショーウィンドウで着替えてもいいですか」って意味になります。

 

店員としては、wear にかけた状態で文章を解釈したため、

度肝を抜かれたという結論です。

 

ネイティブでもこういうやり取りがあるくらいなので、

非ネイティブの我々は、更に注意が必要になります。

 

「どことどこがつながっているか」が英文解釈や長文読解の要諦になります。

この一例は面白かったですが、英語学習のコアに触れているので、

書いてみました。

 

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