『貧困と怒りのアメリカ南部』(彩流社)

今日一日のほぼすべてを費やし、

『貧困と怒りのアメリカ南部』(彩流社)を 読みました。

(大型の書籍で405ページなので、軽く8hかかりましたが)

 

この書籍は、公民権運動を象徴的な3つのイメージを、次のように覆してくれます。

 

  1. 公民権運動は「キング牧師が中心になって行われた運動」という解釈をするのは、いささか早計。キング牧師の他にも活動家はたくさんおり、その人たちの地道な活動があったからこそのキング牧師公民権運動なのだ。
  2. 黒人運動を支えたのはNAACP、SNCCなどの組織が有名であるが、それらの組織を支えたのは地元の人々であるという事実が忘れられる傾向がある。
  3. 公民権運動は「非暴力」で行われたという通説が幅を利かせているが、実態にそぐわない。実際には、白人人種差別主義者から身を守るため、運動にかかわった多くの人が散弾銃などで武装していた。

 

本書は自伝ですが、歴史学的には非常に重要な位置に置かれる文献です。