過去問を解いてます(GMARCH←ただし中央大以外)

【赤本の注意点】←前提として

赤本は基本的には実力養成のための代物ではありません。

解答解説も一言で済まされていますので、

「実際に時間を測って解く」、「取れる問題を取って確実に合格ラインに達する」

などの技術的側面のため使用します。

過去問を解くことばかりに集中して今まで学習してきた問題集や参考書の復習を

疎かにすると、思っているよりも伸びが鈍化します。

 

それはさておき、以下では、

それぞれの大学・学部ごとの特徴をまとめました。

もちろん、私が解いた範囲の中でという条件付きですが。

 

①法政(T日程、2014~2016、2019~2021)

 随筆が1題は出ます。随筆は論説文と文体が異なることが多いです。

 SVOの構造の中で、SとVの間にカンマがある、あるいは、VとOの間にカンマがある

 などのケースが見られ、意外と構造が見えにくくなることがあります。

 アプローチ方法としては、普段からの英文解釈で5文型に分けることを意識(問題に

 実際に書かなくても、頭の中だけで処理して構いません)することに尽き、

 カンマや挿入句に惑わされることなく、英文を解体していきましょう。

 

 また、随筆は内容的な側面においては、比喩が結構出てきます。

 現実的なことを事実として描写しているのか、それとも何かのアナロジーなのか。

 現実として起こっていることかどうかは、普通に読んでいれば掴めます。

 ですので、「急に何でこんな場面が」と訝しく思う一文に遭遇したら、

 比喩を疑ってみるとよいでしょう。

 

 また、大問1に文法問題が出題されます(年度によっては単語の補充問題)。

 この文法問題は全問正解が望ましいです。結構スタンダードな問題になっています。

 

 2016年度のものが平均点が低くなっていますが、

 この年度の大問5は確かに難しいです。

 

学習院(文、2015~2017)

 文学部は結構オーソドックス。特筆することはあまりありません。

 けど、オーソドックスなので、入試の登竜門として、学年が下の生徒にやらせても

 いいかと思います。

 →例えば、早慶上智志望の高2生の冬休みとか(トライアルとして)。

  「学年が切り替わる時点でこれくらい解けないと早慶上智はきついよ」という

  声掛けと共に。

 

 学習院(国際社会、2016~2018)

  長文はオーソドックスですが、一部、単語の意味が細かい箇所があります。

  

  この学部の一番の特徴は最後の設問(年によっては最後から2つ目の設問)になります。

  長文(1ページの半分くらいの量)の中で15個前後ほど単語が抜かれています。

  抜かれている単語を埋めていくものになりますが、単語の一部はあらかじめ

  文字が与えられています。

    ex:peo〇〇〇⇒答えはpeople。

 

  この手の問題は慶應(看護)や上智(経済)で出てくるものに通底するものがありますので、

  慶應(看護)、上智(経済)を受験する人は、慣れるためにも学習院(国際社会)のこの

  設問にトライしてもいいかもと思います。

  ←この2つを志望する人が学習院(国際社会)をやるには効果があるかと思いますが、

   学習院(国際社会)を志望する人がこの2つの大学の問題を解くのはオーバーワークになります。

   学習院(国際社会)が第一志望の場合、中央(法)の単語補充の方がレベル的に適性です。

   中央(法)は偏差値は高いですが、設問によっては意外と普通だったります。

 

③明治(政治経済、2020~2022)

 率直に、問題のレベルはスタンダードですが、その分、ボーダーは少し高めです

 (72~73%くらい)。長文2題に会話文1題の計3題です。

 問題の量に対して制限時間が60分なので、さくさく読めるくらいでないと、

 最後まで間に合わないかも。

 知識系は本当にオーソドックスなので、そこを落とすと合格は遠のきます。

 で、75%に届くかどうかは、会話文次第かと思います。

 

 会話文はどうしても、会話という性質上、論説文などの正規構造から崩れることが多

 いです。ですので、明治(政治経済)のみならず、会話文が出題される大学・学部に対

 しては、ある程度解き慣れてから本番に臨むことを推奨します。

 ←もちろん、文法書の巻末の「会話・口語表現」は暗記して臨みましょう。

 

 で、明治(政治経済)に関しては、知識で解けるのが6割くらい。

 7割に届かせるには文法的な観点からの消去法。

 で、7割後半に持って行くには、現代文的なアプローチがやっぱり欠かせません。

 指示語や文構造を追うといったような、長文へのアプローチとあまり変わりません。

 

 また、早稲田(文化構想)や慶應(法)を志望するなら、高3の夏休み~10月くらいまで、

 明治(政治経済)の会話文を練習台として使ってもいいかもしれません。

 

 もう一つ、安全圏に到達するには取りたい問題があります。

 長文2題に記述式の説明問題がありますが、この記述式の説明問題は

 年によっては複数個所をまとめる形で解答を作成する必要があります。

 おそらくですが、早慶を受験する生徒なら、確実に取ってくる設問であると思われま

 す(この設問を取れれば早慶を取れるという意味ではなく、早慶に合格するならこの設

 問は取れるようにしておく必要がある、という意味です)。

 

 なので、確実に明治(政治経済)に合格したいなら、この記述問題も抑えたいもので

 す。