扶桑社から出版されている書籍です。
経済を分析する際、平均賃金を見ても意味はありません。
平均賃金が下がっているという事実でもって
アベノミクスを否定する人たちがいますが、
この書籍を読めば、なぜ平均賃金では経済を見誤るのか、スッキリします。
理由は以下の通りです。
ある会社が従業員一人で回していました。
その人の年収を1千万とします。
景気が良くなり、新卒を一人、採用することになりました。
新卒なので、年収を300万とします。
そうすると、平均賃金は、1000万と300万の平均で650万となります。
確かに1人で会社を回している時よりも平均賃金は350万ほど下がっていますが、
景気は良くなってはいないのでしょうか。
1人多く採用できるようになったのですから、景気は良いはずです。
ですので、景気が回復しているかどうかは、
平均ではなく、合計年収の1300万という分母の金額です。
この合計金額が、国単位だとGDPになります。
景気が回復し始めた時には、平均賃金は下がる傾向にあります。
このことを忘れてアベノミクスは失敗だとするのは早計なのです。
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