TICAD会議(アフリカ支援)×陰謀論

TICAD支援が表明されると同時に、

「アフリカに支援する前に日本人に支援を」という記事も上がっており、

さらにその記事には多くの賛同が得られていました。

 

率直に、「だろうな」とは思いました。

 

アフリカ支援は外交的には意味があります。

対中国包囲網という点でも、非常に重要です。

 

で、「アフリカ支援の前に日本人支援を」というのは、

経済成長していないから(あるいは経済成長するかどうかの不安があるから)出てくるも

のなのではないでしょうか。

 

そもそも「経済成長は悪か」というテーゼに対し、

経済成長は必要という答え以外に、回答のしようがありません。

 

経済成長をしないということは経済のパイ(全体)は一定です。

全体が一定なら、ある分野が頑張れは、他の分野を食いつぶすことを意味します。

(そうしないと合計が一定にならないですので)

 

脱経済成長は聞こえはいいです。

「お金を求めるのではなく、心の豊かさを」などは、もはやポエムです。

他の人が頑張るとその分だけ別の誰かの食い扶持を奪うことになりますし、

また、自分の食い扶持を奪われるのではないかと疑心暗鬼になります。

 

そのような環境の中で、心の豊かさなど醸成できると思いますか。

 

だからこそ、限られたパイが外国に流れることが許せないと感じるのでしょう。

そのうち、「日本がアフリカに乗っ取られる」「アフリカの陰謀だ」といったような、

真偽不明な陰謀論が出回る気がします。

 

コロナで日本経済がダメージを受けていて、

まともな経済学者は補正予算で30兆円~40兆円必要と主張しています。

(いわゆるデフレギャップを見て算出しています)

 

きちんとした経済政策が行われ(補正予算が組まれ)、

安心感が醸成されれば、

TICADに関する反対意見も少し影をひそめるのでは。

本気で言っています。

 

P.S.

陰謀論って国や時代を問わず、人々を魅了してやまない力があるのですね。

かつて日本も、ノストラダムスの大予言が社会現象になって、

ノイローゼになった人もいたらしいですし。