関正夫の世界一わかりやすいシリーズです。
表題には慶應の英語を載せましたが、
『世界一わかりやすい早稲田の英語』も同じです。
わかりやすいのはわかりやすいですが、
他の参考書と比べて、
正解までの思考プロセスがしっかりしています。
ともすれば問題集などは、
単語や熟語の意味を載せて「これが正解」としがちです。
もちろん、この参考書でも暗記するしかないところは暗記させますが、
市販の単語帳に載っていないもののなかで、
アドリブを効かせるべきものを選別し、
その効かせかたをきちんと解説しています。
解説で「この表現は不自然」とあったとしても、
受験生はそれを知りようはありませんし、
そもそも受験生が全問正解するのは現実的ではありません。
生徒が問題をコントロールするには、暗記面では市販のものが大きなツールです。
そのツールを度外視した知識を暗記させるのは正直効果的ではありません。
そのような重箱の隅をつつくものは切り捨てたうえで、
思考で何とか抑えられものをまっとうなプロセスで押さえる。
それが他の受験生と差をつける大きな弾みになるはずです。
そういう意味では、
この早慶の過去問の解説を熟読すれば、自身で制御できるエリアが増えるはずです。
←念のため追記しておきますが、この2冊、どちらかというと思考プロセスの指南書
なので、知識面に関しては、自分で市販の単語帳などを仕上げておくのが前提です。
この2つを読めば学力が上がる、という類のものではありません。
あくまでも「最後のひねり」という位置づけです。
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