関係代名詞(制限用法)

来週の授業で生徒に関係代名詞を説明するので、

必要事項をまとめました。

ある程度上位のレベルを想定しています。

 

〈関係代名詞〉

 関係代名詞とは

  →2文を1文にするときに使うもの。

   あるいは、名詞を修飾する際、その修飾する固まりの中に動詞がある場合に使う

   もの。

①主格

 I have a friend.   He lives in Tokyo.

 →I have a friend who lives in Tokyo. 

 

 どの用法でも、2文の中で共通する単語(代名詞などで置き換わっていても構いませ

 ん。内容的に一致していれば大丈夫です)を接着剤にする。  

 基本的には、代名詞の側を関係代名詞にします。その際、主語の部分を関係代名詞に

 置き換えたので、この用法を主格と呼ぶ。

②目的格

 This is a woman.   I met her yesterday.

 →This is a woman whom(who) I met yesterday.

 作り方は①と同じ。herを関係代名詞に置き換えたが、目的語部分を関係代名詞に

 置き換えたため、この用法を目的格と呼ぶ。なお、目的格の関係代名詞は

 省略可能です。

 

 なお、①も②も、関係代名詞節の中は不完全な文であることに注意。

 関係副詞を勉強する時に必要になってきます。

 (主語や目的語など、本来あるべきものが無い分のことを、不完全な文と呼びます)

 

 

③所有格

 I know the boyHis father is a doctor.

 → I know the boy whose father is a doctor.

 the boy と同じ内容を指すのはあくまでも his 部分なので、his を関係代名詞に

 置き換えます。

  ・whose +名詞(必ずセットで使います。whose を単独で使うことはありません)

  ・whoseの前後の名詞を「~の」で結べる(the boy の fatherといったように)

 この2つのことが瞬時に出てくるようになれば問題ありません。

 

 また、所有格について応用レベルに進むには、以下の例文も必要です。

 The house is mine.  You can see its roof from here. ←its = the house

 → The house whose roof you can see from here is mine. 

  (ここから見える屋根の家は私の家です)

    この形、慣れるまでは違和感を感じるかもしれませんが、正しい文章です。

 

④what

 what = the thing which

 「先行詞を含んだ関係代名詞」と言います。

 訳は「~ということ、~というもの」。「こと、もの」の訳は thing から来ていま

 す。

 I remember what you told me yesterday.

 元々、先行詞を含んでおり、その先行詞は元の文中で何かしらの要素になっていたの

 だから、what の中は不完全な文になります。

 → 同じような訳をする that との区別の際に必要になります。

 

⑤連鎖関係代名詞

 The man was a stranger.  I thought he was his father.

 →The man I thought was his father was a stranger.

  私が彼の父親だと思ったその男の人は、見知らぬ人だった。

 

 think の後ろに that が省略されていますが、

 that 節の中の単語を先行詞とくっつけたため、

 I thought がプカプカ浮いているように見えます。

 この形の関係詞を、連鎖関係代名詞と言います。

 けど、作り方は①②を全く同じです。

 

 なお、「that 節の中の単語が先行詞とくっついた」ということは、

 that 節を取る動詞なら、この形を取る可能性があります。

 

以上、関係代名詞の概略をまとめました。

次回は関係代名詞の非制限用法をまとめます。