多分シリーズ化すると思います笑。
英語を学習するにあたり、
「4技能を伸ばす」という世の中の流れになっていますが、
4つの技能で一番重要なのは、絶対に「読む力」です。訳読法に対する忌避感からか、読む力が軽視されている風潮があると感じます。
バランスをとる前に、まずは「読む力」がどれくらいあるのかを把握するところから始めると良いです。
・読む力>書く力
文学作品を思い浮かべてみれば納得するでしょう。
夏目漱石の『坊ちゃん』を読んで鑑賞することはできますが、
(日常生活で文学作品を鑑賞することはありますが、)
『坊ちゃん』を執筆できるか(書けるか)と言われれば、
イエスと答えられる人はそういないはずです。
・読む力>聞く力
知らない単語は何度リスニングしても知らないままです。
リスニング教材のスクリプトを読んでみて構造が把握できないものがあれば、
解決方法はリスニングではなく、英文解釈のはずです。
英文解釈のような読解系の作業を通して文意を理解→リスニングの順番のはずです。
いきなりリスニングをして理解が得られるということはありません。
・読む力>話す力
自分が発信することのできる事柄というのは、
自分が理解して知っている事柄のみです。
自分の未知のことについて、会話は成立しないはずです。
人間一人が経験できることや知りうることには限りがあります。
発信する内容に深みを与える幅広い教養や未知の体験は、
基本的には読書(読む力)から得ているはずです。
以下、最近私が読んだ本です。
私と意見がほぼ同じだったので、ダイジェストしてみます~。
出典:『英語 最後の学習法』(高橋敏之)
【心構え】
「語学学習は楽しくあるべきだ」という風潮がはびこりすぎている。
→マスターして見えてくる景色が楽しいということはありますが、
マスターするまでのプロセスが楽しいかは話は別。
勉強なのだから、すべてが楽しいとは限らない。
【アウトプットの前にインプットは大事】
→アウトプットするものがなければ無意味。
人間は自分の知っていることでしかものを見られないのだから、
知識は増やすべき。
【文法は軽視してはいけない】
→「子供は自然と語学を身に付ける」という言説を、
大人にも当てはめるべきではない。
日本語での思考経路が定着している段階の大人は、
文法という「その言語の特徴的な構造」を学んだ方が効率的である。
中学生の学習到達度調査で数学・科学のリテラシーは非常に高いが、
読解リテラシーが近年下がり気味であるのは、英語学習に支障をきたすはずです。
「読む力」の重要性を私は主張したい。