リーマンショック・東日本大震災と比べて①

私が大学を卒業する頃も、

リーマンショック東日本大震災で日本社会はどんよりしていました。

けど、こんなこと言うと不謹慎と注意を受けそうですが、

当時と比べると、今は「閉塞感」を感じていません。

(あくまでも「閉塞感」という1点のみに対してです。経済的なインパクトは当時を超えると予想されています)

 

今でも覚えています。当時、「日本は成熟しているから、経済を指標にするのはやめよう」、「経済的な豊かさよりも心の豊かさを」、「皆で痛みを分かち合おう」という、精神論が蔓延していたことを。そのようなことをいう人に限って、大学教授であったり、著書が売れていたりと、ご自分は財産を築いていました。そのような言説を聞くたび、本当にイライラしていました。

 

率直に言うと、ある程度の経済力と幸福は連動していると思います。最低限の生活もできないのに幸せということはありません。経済的な豊かさとは目の前に横たわる現実そのもののはずです。

 

それに対して今は、

著名人(大学教授やコメンテーター、芸能人の方たち全て)がごく当たり前のように、休業補償や給付金についてツイッターなどを通して声を上げています。世間の動きとしても、「経済よりも心だ」という精神論に流れることはありません。←もちろんネットをはじめとするSNSの情報は玉石混交であり、ネットの世界に絶望した著者も知っています。ネットを神聖視するつもりはありません。

 

著名人がツイッターなどで声を上げ、給付金について国の政策に影響を及ぼすまでになったのは、当時では考えられなかったと思います。この10年間、「精神論では豊かにならない」、「経済政策にはきちんとした経済理論がある」といった書籍がいくつもベストセラーになっています(10年前は精神論じみたものや、日本はもうだめだ的な自虐的な書籍がベストセラーになっていました)

我々の間で、きちんと知識や経験が蓄積されてきていると信じたいものです。

 

これに関しては、この10年間で非常に大きな変化だと思います。

アベノミクス(金融緩和・財政政策・産業政策)が効果があったのは間違いなく(あくまでもマクロ的にです)、「日本は既に成熟しているから成長しない」という言説が幅を利かせていた時代に馴染んでいた現役世代にとって、この10年間の経済の変化と成長は、いかにこれらの言説が経済理論を見ていない机上の空論であったのかを肌感覚として我々に感じさせました(←断っておきますが、アベノミクスは効果があったと言いましたが、安倍首相の思想に賛同するという意味ではないですので、誤解なきように)

痛みを分かち合うよりも利益を分かち合ったほうが絶対に建設的です。

 

そのうち、

休業補償についても国に政策を進めさせることになるのではと思ったりもします。

 

ドイツやフランスでは休業対策を始め、フリーランスの人に対する保証も始まります。

この先、週刊雑誌に、各国の保証状況や日本との比較はおろか、それらの保証の結果もまた、各国と日本の比較が考察され、経済雑誌などで特集が組まれるものと信じます。それらの評論を読むのを個人的には楽しみにしています。