大学受験を迎える高3生は、
時期的に共通テストの学習に取り組んでいるかと思います。
また、高1生・高2生は、
目の前の目標として英検を活用している人も多いのではないでしょうか。
その中でも得点を上げにくい分野の一つにリスニングがあります。
リスニングが伸び悩んでいるという相談を受けることが結構あります。
で、端的にいうと、英文解釈に問題があるケースが一定数あります。
リスニングの一般的な学習法としては、「音声を聞いて音読」というものがあります
が、音読する音源が「自分が理解しきっているもの」であるのが大前提です。
まず、流れている音声をスクリプトで読んだ時に、きちんと英文の構造を解析し、
和訳ができるがどうか。
読んだ時に理解できないものは、聞いても理解はできません。
知らない単語を100回聞いても、意味がひねり出せるわけがないのと原理は同じです。
きちんと読めているというのは、意味だけを手掛かりに和訳をするのではなく、
構造的に分析したうえで意味が取れているかどうか。
つまり、どことどこがつながっているかを自力で見抜けるかどうかです。
実際に生徒にスクリプトの意味を取らせた場合、
英文解釈に問題がある生徒が非常に多いです。
リスニングは瞬間的に頭で処理する必要のある技能で、
意味、構造などが把握できてないものを瞬間処理などできません。
完全に理解しきっている内容だからこそ、
構造や単語、そして内容理解などが同時に行えるのです。
単語や熟語は覚えているけどリスニングが思うように向上しないのは、
内容を正確に理解していないからで、
内容の理解の指標は単語や熟語もそうですが、
英文解釈が大きな要素なのではないでしょうか。
結局、4技能の中で一番重要なのは、読解力です。
読解力をおろそかにする、あるいは過小評価するからこそ、
全ての技能が行き詰まるのです。